仕事上のトラブルがきっかけで、新人看護師が心身の健康を壊してしまうケースは珍しくない。医療ミスを先輩看護師にきつく叱られた、日常的に嫌味を言われるなど、人間関係のトラブルがきっかけで仕事を続けられなくなる人がいる。業務量が多く、経験も浅いために新人同士でフォローし合うことも難しいだろう。男性看護師が増えているとはいえ、看護師の割合は圧倒的に女性が多く、診療科を超えた付き合いがなく閉鎖的になりやすいことなどが、人間関係のトラブルの原因と言える。看護師業界については、正直なところ狭いのが実態だ。だからこそ噂話や悪口には注意すべきで、うっかり噂話や悪口大会に参加すると、どんな形で当人に伝わるかわからないためろくなことにもならない。

それでは、職場の人間関係が良くない場合はどうすれば良いだろうか。まずは1人で悩みを抱えず、友人や家族、パートナーに気持ちを話そう。根本的な解決にはならないかもしれないが、話すことでストレスは軽減される。苦手な人でも100%悪いところばかりではなく、思い切って話してみると案外良い人だったと気がつくこともあるだろう。そのため、苦手な人にも積極的に近づいてみよう。また、異動が可能であれば他診療科に移るのも良く、診療科によって雰囲気が大きく変わるのが特徴だ。職場を変えられないときは、転職を考慮に入れるのも1つの手段となる。心身の健康を壊してからでは遅く、立ち直るまでに何年かかるかわからない。そうなる前に、問題のある職場を離れることが重要だ。